ゾンビ伝説



バカ映画入門として見た記念すべきこの作品、

一言で感想を言うならば、実に訳が分からない。

けれど見ていて面白い。

この矛盾した解答は、見た人にしかわからないだろう。

けれど面白い。

この映画は、一応ゾンビの名を冠してはいるがあまりゾンビと関係ない。

どちらかというと、というよりモロに黒魔術や占いなどの神秘的なものに重点を置いた映画だ。

(注・この映画自体は全く神秘的でもなんでもない)

出てくるのはゾンビ、というよりミイラで、しかも出てくる場所がまた分かりやすい。

きっと普通の人間ならば少し前で「あ、出てくるな」と感づくことが出来るだろう。

しかし、それがまたいいのだ。

そういう面で怖がれない分、

毒蛇?や毒蜘蛛?が出てきて主人公を襲う場面でよっぽどドキドキ出来た。


ストーリー面から考察してみる。

といったところで何か特別な手法でも使われてるわけではない。

ストーリーらしきものも用意されている。

しかし何の脈絡もないのだ。

何の脈絡もないところから別の話が出てきて本編を置き去りにし、そして忘れた頃に本筋に戻る。

しかしその本筋も最初の頃からずれていて・・・。

という風に少しずつ話がおかしくなっていくのだ。

そして極めつけはベタなワイヤーアクションを使用したラスト。

なぜか敵の本拠地に乗り込んだ主人公は見たまんまワイヤーに引きずられながら、ヨロヨロで奥の方に引きずられていく。

そしてゾンビ映画なのにワイヤーアクション使って格闘した後、ゾンビ映画なのに死者の魂を味方につけた主人公が暴れて、

敵を倒した頃には直前までのヨロヨロ感はどこへやら、といった感じで、

ヒロインと一緒に外に出る。


元に戻った、といいたいならせめて顔を白く塗ったメイクくらい取ってくれ…。


とまあ説明ベタな自分の説明を見ても分かるくらい“つっこみどころ満載”なのである。

ちなみに、おかしな説明文だが、実際この書いてある通りなのだ。

音楽が普通なだけにつっこみどころをより浮き彫りにさせてくれる。

映像が1980年代の古めかしい映像なのも本作を面白くしてくれる要員の一つなのだろう。

友人が言ったとおり、真のバカ映画には及ばないのかもしれないが、

真のバカ映画というものを垣間見させてくれる貴重な作品であることに変わりはない。

最後に一言

「今もアメリカは研究を続けている」


嘘つけーー!!